薬だけに頼らないうつ病対策

うつ病治療にとって薬は大切です。

しかし、中には薬を使って治療をすることに抵抗を感じる人もいるでしょう。

今回は、薬以外でのうつ病対策についてご紹介します。

しかし、薬については医師が判断することです。

あくまでも、メインではなく、もっと早くうつ病を治癒させるための、補助的な観点で考えてみてください。

薬だけに頼るのではなく、自分でもよくなろうとする意思が必要とされるのです。

 

1.規則正しい生活を送る

規則正しい生活は健康の基本です。

夜はきちんと寝て、あさはしっかり早起きする。

そして、なるべく深呼吸をしリラックスするようこころがけてください。

 

2.適度な運動を取り入れる

うつ病になると疲れやすくなります。

ですので、散歩くらいがちょうどいいでしょう。

午前中の日光が出ている時間を選んで、ウォーキングしてみてください。

あまり正午に近い時間になると、暑くなってしまうこともあるので、おすすめは朝や午前中ですね。

 

3.日光を浴びる

日光をあびることでセロトニンの分泌が促されます。

セロトニンとは、ストレスに抵抗する作用のある脳内物質です。

日光を浴びると、私たちの頭の中ではセロトニンが分泌されます。

セロトニンは、精神の安定、安心感、頭の回転をよくするなど、さまざまな作用があります。

うつ病に使用される抗うつ薬にもセロトニンの作用を利用したものがあります。

それほど、うつ病セロトニンには切っても切れない関係があるのです。

 

4.とにかく休む

うつ病の患者さんは、脳のエネルギーが枯渇していると考えられています。

よく車で例えられることが多いのですが、ガソリン切れの車のような状態です。

そのため、どんなに走れと命じても、ガソリンがないので走ることができません。

だから、しっかり休んでガソリンを充電する必要があるのです。

性格上、休むことを甘えだと考えてしまう人もいるでしょう。

しかし、それは甘えではありません。

立派な治療なのです。

しっかり治療するためには、家族や親しい友人などに病気についてきちんと理解してもらう必要もあります。

 

5.信頼できる人に話を聞いてもらう

うつ病について正確に知っている人はあまりいません。

ネットでの情報では、たくさんのことが出てきます。

しかし、だいたいが似通った情報ですが、体験談や実際の話は非常にみつけにくいです。

なので、実際にどのような症状を体感するかや、気分の波がどれくらいあるか、体に力が入らなくなるとはどういった状態なのか、ということはイメージしにくいかもしれません。

もしあなたの大切な人がうつ病になってしまったら、ネットだけの情報ではなく、その本人のつらさを理解してあげてください。

ネットでの情報はほんの一例です。

人のこころは、規則正しいものではなく、複雑なものですから。

簡単な言葉ですべてを理解しようとはしないでください。

 

6.1日3食バランスのいい食事をとる

1日3食バランスのいい食事をとる、規則正しい生活を送る、これはうつ病治療の基本です。

実際私が病院にいったときにも、内服の指示以外に医師にこう言われました。

「とにかく休むこと、規則正しい生活をすること、1日3食きちんと食べること。今はそれだけしていればいいです」と。

簡単なようで意外と難しいことではありますが、実践してみてください。

 

7.焦らない

うつ病の治療をしていると、焦ることが何度もあると思います。

なんで体がおもうように動かないんだ。

やりたいのに、できない。

早く元気になりたいのになれない。

よくなったと思ったのに、また逆戻りしてしまった。

目の前の出来事に一喜一憂してしまうのはよくありません。

うつ病には波があります。

よくなったり、悪くなったりを繰り返しながら、少しずつよくなっていくのです。

その波が大きくなるほど、落ちたときのつらさが大きくなってしまうことがあります。

薬物療法は、そこをサポートしてくれます。

辛いときには薬に頼っていいんです。

そこを乗り越えて、少しずつよくなるのですから。

 

以上が、薬だけにたよらないうつ病対策でした。

私の場合は薬を使用した治療を行っていますし、つらいときには屯用を何度も飲みます。

でも、つらさが続いて心身が疲労するよりは、つらさを薬で和らげて、少しでも早く体を休めることが大切だと考えています。

こころが元気になれば、屯用の薬に頼る頻度はどんどん減ってきます。

そして最後には抗うつ薬さえも内服しなくていい状態がやってくるのです。

うつ病との闘いは長期戦です。

でも、必ずよくなります。

信じて今自分にできることを継続しましょう。